2人の歯医者さん
ある地域に二つの歯医者がいました。
1つは地域密着で歴史も長く
治療の腕の評判も良い先生のA歯科医院。
もう1つも地域密着で歴史も長く
治療の腕の評判も良い先生のB歯科医院。
結果
これは、まったく同じ条件なのに、
ある一つの事で集客力が大きく変わる
出来事について紹介します。
A歯科医院では
診察の段階で、
先生「いつから痛いの?」
患者「一週間前ぐらいです。」
先生「何でもっと早く来なかったの?」
患者「痛み止めでごまかしてました。」
先生「処方箋が出てない市販の薬は二度と勝手に使わないように。」
患者「・・・・」
先生「もっと早く来れば抜かずに済んだのに、この歯は抜くしかないからね」
患者「・・・」
何か答えればすべて否定されると思い、
会話をやめた患者。
しかし、治療はうまく、一切の痛みを感じないで治療は終了。
確かに腕は良い。
もう1人のB歯科医院さんは
「いつぐらいから痛いの?」
「どう痛いの?」
「どこら辺が痛いの?」
「最近思い当たる事はあるかな?」
これらは、問診でもありますし、
ごく普通にあるものです。
しかし、
2人の歯医者さんの決定的な違いは
徹底的に”患者さんの話を聞く”でした。
つまり、傾聴の姿勢という事です。
「それぐらいやってるよ!
患者さんの話を聞くことでしょ。
やってるやってる。」
という方も多いかもしれません。
が、しかし!!
これを、出来ている。
という人の割合はごく少数です。
なぜなら、他人の話を聞いている最中に
相手の話のを聞きながら、次に話す内容を
考えて話を聞いてもらおうと、
意見や反論、否定、解決法などを瞬時に出そうとします。
この、傾聴という技術はそれらを出そうとするのではなく、
そして、もう他にありませんか?
ホントに?
というところまで聞いてから、
話し始めます。
診察前の問診表の記入から始まり、
治療途中も聞くことに集中し、
写真を撮影して今の状態を丁寧に説明し、
あなたの口の中の状態は○○の状態だから
「治療はこの方法とこの方法があるけど
おススメはするのはこちらの法方です。」
など
治療中も
「これしみるから痛いかもしれないよぉ」
次は~~。
次は・・・と
聞くことがある程度、済めば
治療中は集中して、うがい時間には
趣味や日常会話を
話されていました。
そうすると、本来正しい治療をすることに
必要な情報を引き出す事だけでなく
今回の歯の治療以外にも
歯が痛い事で大好きな食事が制限される悩みを
聞くことにより心のケアもしたことになり、
物理的な痛み&心の痛みを取り除くことにより、
腕が良いだけじゃない評判が広まりました。
今回の歯が痛い事を治したあとも
実は以前治療した歯も見てもらいたい、
気になる彼がいるから、歯を白くしたいなど
他の繋がる可能性があります。
一方、リピートに繋がらない、
腕が良いだけのA歯科医院さんは、
新規客を常に取り入れなければならず、
新規客がリピートのお客さんを維持するコストが
多くかかっていることも知らずに行けば、
忙しいのに利益が少ない。
という状態が出来上がってしまいます。
A歯科医院は
・会話をすれば時間を取られる。
・こっちはプロだから長年の経験から
これからあなたが話す内容は分かります。
・これが答えです。だから黙って私の話を聞いていれば間違いは
ありません。
・つぎの患者が待っているから、早くあなたを処理して、
効率よく仕事を回したいんです。
など、心の中で思っている人はどれだけいるでしょうか?
言ってることは権威ある立場の人ですからわかります。
しかし、果たしてこれは効率が良い事でしょうか?
自分の知識や、腕を過信して相手を粗末に
扱っていないでしょうか?
子供の教育でも
お父さん、お母さんは子供に
比べて何倍も人生を生きて知識もあります。
だから、こうやる方が正しいんだよ、
だめダメ・・・と押さえつける事と同じです。
知らない人に、当たり前の話をしても
不快感しか残りません。
もちろん聞く時間はコントロールする必要があるため
質問の力も有効になります。
まとめ
傾聴とは、とにかく相手の話を聞く
・話したことによる満足感、共有した安心、聞いてもらったすっきり感。
これを人は味わうと、気持ちよくなります。
患者さんが本当に悩んでる疑問を聞き出せることに
なるかもしれませんので
日常会話だけでは引き出せないこと
問診だけでは引き出せないこと
でリピートするきっかけ作りに
なるかもしれません。
ぜひ試してみてください。
知識と行動でその向こう側へ
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